集客できてますか? 見込顧客にサイトを見つけてもらう方法【インバウンドマーケティング】
「インバウンドマーケティング」についてご説明致します。
ホームページを運営していく中で「集客」は大きなテーマです。
自社のWEBサイトへ継続的に見込顧客を誘導することができれば、サービスを購入してくれる可能性が大きく高まります。
WEB上で見込顧客を獲得するために大切な「インバウンドマーケティング」の概念を理解し、貴社のホームページ集客にお役立て頂けたらと思います。
目次
どうすれば自社のホームページを見つけてもらえるのか?
インバウンドマーケティングを理解することで、貴社のホームページを見込顧客に見てもらえるための施策を打つことができます。
はじめに「インバウンド」という言葉はご存じでしょうか?
インバウンド(Inbound)とは、外国人が訪れてくる旅行のこと。日本へのインバウンドを訪日外国人旅行または訪日旅行という。
インバウンドは元々観光用語で、外国から自国へ観光客を誘致するという意味合いで使われるケースが一般的です。
秋田でも訪日外国人旅行者に力を入れていますよね。
ちなみに秋田県はインバウンドに必要な受け入れ態勢の基盤が他県と比べると十分でなく、秋田への訪日外国人観光客数は全国で37番だそうです。
インバウンドマーケティングとは「外国人に日本へ訪れもらうように、見込顧客に自社ホームページへ訪れてもらうための戦略」のことです。
有益なコンテンツをWEB上に設けて、見込顧客に自社ホームページを見つけてもらうことを目指します。
次に、見つけてもらうための手段「SEM」について知っておく必要があります。
サーチエンジンマーケティング(英: Search Engine Marketing, SEM)とは、インターネットの検索エンジン利用ユーザに対して行うマーケティングの総称であり、検索エンジン最適化 (SEO)及び検索連動型広告が主な対象であるが、検索エンジンからの流入に関わるランディングページ最適化 (LPO)やアクセス解析など、検索エンジンに関わるマーケティング活動の全般が含まれる概念。
まとめると「インバウンドマーケティングではSEMを講じて見込顧客に自社ホームページを見つけてもらう」ということになります。
SEMについては後ほど解説いたします。
なぜインバウンドマーケティングが必要なのか?
「インバウンドマーケティング」に対して「アウトバウンドマーケティング」と呼ばれる概念があります。
本記事でいうアウトバウンドマーケティングは、チラシ・雑誌・テレビ・ラジオ・新聞といった媒体を通した広報活動のことを指します。
インバウンドマーケティングの必要性を理解して頂くために、アウトバウンドマーケティングと比較してみたいと思います。
手法 | 主な媒体 | リーチ | 興味度 |
---|---|---|---|
アウトバウンドマーケティング | チラシ、雑誌、テレビ、ラジオ、新聞 | 不特定多数 | 興味がない割合が多い |
インバウンドマーケティング | SEM(SEO・リスティング広告)、ブログ、SNS | 特定少数 | 興味がある割合が多い |
アウトバウンドマーケティングは広告主から消費者への一方的な情報伝達です。
かつて消費者はテレビやチラシなどから一方的に「受け取る情報」をきっかけに、製品やサービスに関心を持つ機会が多々ありました。
しかしインターネットが十分に普及した現代では、こういったアウトバウンドなアプローチが従来ほど効果を発揮しなくなってきました。
これは、消費者にとって「アウトバウンドマーケティング=受け取る情報」以外に「インバウンドマーケティング=取りに行く情報」という選択肢が増えたことが理由です。
何か興味のある情報を知りたければ、パソコンやスマートフォンを持っている人であれば十中八九「ネットで調べる」という行動をとるのは想像に難くないと思います。
このような行動をとる見込顧客に自社ホームページを見つけてもらうために、インバウンドマーケティングが必要不可欠なのです。
情報で溢れる現代は、情報が伝わりにくい
現代は情報が溢れかえっているため、消費者にメッセージが伝わりにくいです。
私たちは消費しきれないほど情報に接触しています。
このことを測る「情報流通量」と「情報消費量」という指標があります。
情報流通インデックスでは、情報流通を「情報流通とは、『人間によって消費されることを目的として、メディアを用いて行われる情報の伝送や情報を記録した媒体の輸送』」と定義し、2つの情報流通量を計量している。これらの情報流通量の定義は、以下のとおりである。
情報流通の項目 定義 例 流通情報量 各メディアを用いて情報受信点まで情報を届けること(受信によって流通が完了) ・電話網で音声を伝送する
・インターネットでブログ記事を伝送して表示する
・放送電波でテレビ電波を伝送し受像機で表示する
・郵便ネットワークで郵便物を郵送し配達する
・書籍を全国の書店で販売する
等消費情報量 情報消費者が、受信した情報の内容を意識レベルで認知すること ・電話に出て話を聞く
・ブログの記事を読む
・テレビ番組を視聴する
・郵便物を開封して読む
・購入した書籍を読む
等
かなり簡単に言うとこんな感じです。
- 友達が「腹減った」とツイートをした→流通情報
- 表示されていたタイムラインを見て「〇〇さんはお腹が空いているんだ」と知った→消費情報
- フリーペーパーがポスティングされていた→情報流通
- 捨てずに読んだ→消費情報
このように考えると、私たちは溢れ返る情報の中から必要な情報だけを選び、その情報さえもお手軽に消費していることが分かります。
こちらは流通情報量と消費情報量の推移を示したグラフです。
計量時期が2001年~2009年までのデータなのでちょっと古いと感じるかもしれませんが、とても示唆に富んでいます。
着目して頂きたいのは21年度(2009年)の情報流通量(198)と消費情報量(109)の部分です。
情報流通量が右肩上がりになっているのに、消費情報量は大して変わっていないことが分かります。
つまり「私たち人間の情報処理能力は変わらないが、情報は増え続けている」ということを示しています。
これが従来通りにメッセージを伝えようとしても消費者に響きにくいという理由です。
現代人は自分にとって必要な情報にだけアクセスしています。
企業がどれほど躍起になって情報発信をしても、相手にとって必要のない情報が消費されることはありません。
そんな中で自社のホームページを見つけてもらうためには「相手にとって必要な情報を提供する」につきます。
インバウンドマーケティングの手段「SEM」
見込顧客にとって必要な情報を提供するためには、その情報元を見つけてもらわなければなりません。
見つけてもらうための手段が先述したSEMです。
SEMの概念は色々ありますが、本記事ではSEOとリスティング広告にフォーカスしてご説明致します。
SEO(検索エンジン最適化)
本記事をご覧になっているあなたは恐らくある程度の知識を持っていると思いますが、簡単に説明するとSEOはユーザーが検索したキーワードで表示される検索結果において、すぐ目に入る上位に表示されることを目指す施策です。
検索目的は1ページ目に表示されるWEBサイトが提供している情報だけで解決する場合が多いですよね。
つまり、2ページ目以降はほとんど閲覧されません。
閲覧されなければ当然、見込顧客にとって必要な情報を用意していてもそれが目にとまることはありません。
ですので、SEO対策では1ページ目の上位(1位~5位程度)に表示されることが理想です。
これによって検索ユーザーに見つけてもらえる確率がかなり高まります。
ブログ・コーポレートサイト・ECサイトなど、どのような形式であっても、サイト運営者であれば誰しもが上位表示を目指します。
狙ったキーワードでの上位表示が実現すれば無料でバンバン集客できてしまうので、事業への貢献度は計り知れません。
SEOで上位表示を目指すためには、様々な勘案すべき事項があります。
検索結果に影響を及ぼす評価基準は200項目以上もあるため、「上位表示を目指すぞ!」といっても体系的な知識が求められます。
その中には自社で対応出来る簡単なものもありますし、制作会社のような専門知識を持った人でないと対応が難しいサイトの構造部分に施す対策があります。
ちなみに自社で簡単に対応できるSEO対策は、以下で紹介しています。
SEOは貴社の事業に貢献するための「手段」に過ぎないので、すべての項目を追うことは現実的ではないと思います。
どの程度力を入れていくのかによって、専門家に依頼するのか or 自社で取り組むのかを判断して頂ければと思います。
SEOの具体的な手法については本記事で深く言及しませんが、上位表示を目指すために押さえておくべきポイントを一つ挙げるとすれば競合との相対性です。
競合把握の重要性についてはこちらの記事にてご紹介いたしました。
ここでは「顧客が競合他社に流れていかないために、競合把握をした適切なアプローチをとりましょう」ということをお伝えしましたが、SEOにおいても競合との関係性が掲載順位に影響を与えます。
- 1位のサイトが1位たる所以は、どのサイトよりもユーザーにとって必要な情報を提供できているサイトとGoogleが判断したから
- 3位のサイトが3位たる所以は、4位以下のサイトよりもユーザーにとって必要な情報を提供できているサイトとGoogleが判断したから
当たり前のことのように感じるかもしれませんが、ここには競合との相対性を考える上で重要なエッセンスがあります。
上位表示されている競合サイトを分析し、競合サイトが出来ていないことを自社サイトに盛り込むことが出来れば、Googleが「検索上位に値するサイトだ」と判断してくれる可能性が高まります。
可能性が高まるというよりも「必須」ですね。
このことを欠いて上位表示される可能性は低いということを覚えておいて頂ければと思います。
リスティング広告
では次にリスティング広告についてご説明致します。
検索連動型広告(けんさくれんどうがたこうこく)とは、インターネット広告の一種で、検索エンジンで一般ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を検索結果画面に表示する広告(テキスト形式)である(サーチエンジンマーケティング)。
「検索キーワード連動型広告」、「検索広告」、「検索キーワード広告」「リスティング広告」、またはクリック毎に広告主(クライアント)の費用が課金されること(クリック課金(PPC:Pay Per Click))から「P4P(Pay for Performance)」などとも呼ばれる。
簡単に言うと、広告費を支払って検索結果の目につきやすい場所に広告を掲載することができるサービスです。
こういうやつですね。
SEOで上位表示を目指すためには様々なテクニックが必要ですが、リスティング広告では広告費を支払えば検索結果の上位(広告エリア)に表示させることが出来ます。
リスティング広告も入札している競合との関係などで掲載順が決まりますが、SEOと比べると難易度は圧倒的に低いです。
例えば上の画像「秋田市 ホテル」の検索結果には4つのWEBサイトが掲載されていますが、「秋田市のホテルを探したい」という目的を満たしたいのであれば上から4つすべて閲覧する可能性は大いにありますよね。
少なくとも自然検索(SEO)で1ページ目に存在していないWEBサイトよりは圧倒的に有利なことはお分かり頂けると思います。
リスティング広告を利用する最大のメリットは、SEOで圏外のサイトであっても検索結果1ページ目の最上部に表示させることが出来る点にあります。
例えば、公開したばかりのホームページが上位表示されることはほぼありません。
一概には言えないのですが「上位表示されるまでにはある程度時間を要するケースが多い」というのが一般的です。
1日でも早く見込顧客に自社ホームページを見てもらいたいところですが、公開直後は圏外中の圏外なのです。
そんな状況であっても、リスティング広告を利用すればすぐに検索ユーザーの目にとまりやすい場所に動線を作ることが出来ます。
このときホームページの体制が整っていれば、広告出稿後すぐ目標達成に至ることも夢ではありません。
また、アウトバウンドマーケティングのように、興味のない顧客にリーチするための費用を支払う必要がありません。
ターゲットは任意で細かく設定することができますし、検索ユーザーがクリックしない限り広告費は発生しません。
リスティング広告は見込顧客を効果的に呼び込むことのできる、非常に費用対効果の高い広告媒体といえます。
ただ、見込顧客であっても、訪問ユーザーが必ずしも期待通りの行動をとってくれるわけではありません。
アクセス解析を通してホームページのブラッシュアップを図り、コンバージョン率(CVR)の向上を目指す必要があります。
アウトバウンドマーケティングは消費、インバウンドマーケティングは投資
インバウンドマーケティングの概念についてご説明致しました。
テレビやチラシのようなアウトバウンドマーケティングは短期的な効果しか望めず、同じような効果を求めるなら継続して広告を打ち続ける必要があります。
一方のインバウンドマーケティングは、ホームページが存在している以上継続的な集客効果が期待できます。
アウトバウンドマーケティングが「消費」であるのに対し、インバウンドマーケティングは「投資(資産)」になると言えるでしょう。
今の時代WEBは強化すべきチャネルですが、秋田ではまだまだ力を入れている企業様が少ない印象です。
もしかしたら「今はそれで充分」と感じているのかもしれませんが、確実に言えることは先に手を打った企業様が圧倒的に有利になります。
何事にも共通していることですが、後発よりも先発の方がアドバンテージを得られます。
競合他社よりもいち早く布陣を整え、いち早く目標達成を目指して頂けたらと思います。