なぜコンテンツが大切なのか? 相手を想像した文章作成6つの基本テクニック
ホームページ上で大切なのは、見た目にキレイなビジュアルデザインでしょうか?
それとも、必要なコンテンツへすぐにアクセスできる使いやすさでしょうか?
それとも、内容の濃いコンテンツでしょうか?
いずれも大切ですが、僕はコンテンツが特に重要だと考えています。
いちユーザーとして感じるのは、WEBサイトは多少ユーザビリティが悪くてもコンテンツが充実していればしっかりと思いが伝わるな〜と感じる。その製品やサービスに興味があるユーザーであればコンテンツを見たいものなので。
— スガワラナオユキ (@NaoyukiSugawara) April 28, 2019
ユーザビリティとは、WEBサイトでいえば「使いやすさ」です。
- デザイン
- ユーザビリティ
- コンテンツ
大きく分けて、この3つがWEBサイトを制作する際に気を配る要素です。
多くのクライアントさんは、ビジュアルデザインには特に力を入れたいと考えます。
キレイに整ったデザインは見ている人に与える印象も良いですし、企業イメージ的にも大切ですからね。
ですが、ユーザーが求めていることは見た目のキレイさや、使いやすさでしょうか。
僕はそれよりも、相手にとって知りたい情報がしっかりと用意されていることの方が重要だと思います。
成果が出ているWebサイトはどのサイトもコンテンツ量が多い。そして多いだけでなく、事業やサービス対する熱量や愛、ストーリーを感じる。ただ見た目だけキレイに整えただけのお高くまとまっているサイトでは決して成果は出ないと最近つくづく思う。つまりWebサイトはコンテンツファーストであるべき。
— もとやまふとし / 地方webディレクター・マーケター (@Futoshi0620) May 19, 2020
ネットショップスクールを運営していた時に、事例としてよく紹介させていただいてたショップ。
売れるショップというのは、パッと見のカッコ良さなんて2割程度の貢献度。大切な8割がこのショップに詰まっている。
久々に思い出して見てもブレず継続している最高大好き。https://t.co/3dBDeuriji pic.twitter.com/HZybteHlsA
— 森由樹 Shinque Asia CEO🇲🇾 Madurez Founder🇯🇵 (@moriyuki0313) August 7, 2020
ユーザー目線でいうと、そのサイトに自分の欲しい情報(コンテンツ)があれば、ユーザビリティの悪さやデザイン性なんてそれほど気にしないのではないでしょうか。
逆に、欲しい情報がなければ、どれだけデザインや操作性が良くても、そのサイトに用はないはず。
買い物へ行ったとき、欲しい物がなければ店を出るのと同じです。
だから、コンテンツが特に重要と僕は考えています。
決してユーザビリティやデザインを軽視しているわけではありませんが、デザイン偏重な方が多いと感じます。
コンテンツ制作も同じ熱量でやれればいいのですが、なぜかそこにはあまり力を入れない。
たしかに、自分の考えを言語化するのは地味で大変な作業です。
そしていざ文章を作ってみると、なんだか読みにくい…
何が原因で読みにくいのか、どこをどう直せばいいのかが分からない…
こんなことはありませんか?
ホームページ上の文章は相手のために作るので、相手がスムーズに読み進めていけるよう整えてあげた方が絶対にいいです。
では、どうやって読みやすい文章を作っていけばいいのかというと、少しのポイントを心がけるだけで上手になります。
文章は少しのコツを覚えておくだけで格段に伝わりやすくなる。
・なくても伝わるムダな文言を削る
・一文が長くなったら区切る
・同じ文末を続けない
・難しい漢字は使わない
・必ず主語を入れる
・相手が聞き返さなくて済むか?を想像する
・全体のリズムを意識する文章は知的さも稚拙さも露呈する
— スガワラナオユキ (@NaoyukiSugawara) July 29, 2020
偉そうなことを言っておいてなんですが、僕は自分の文章が上手だとは思っていません。
ですが、こういった基本的なポイントを心がけ何度も読み返して文章を作ってるので、変ではないはず。(ですよね?笑)
本記事では僕が実践している、相手を想像した文章作成6つの基本テクニックを紹介します。
目次
1.なくても伝わるムダな文言を削る
同じ意味の言葉が何度も使われていたり、なくても伝わるムダな言葉を削ります。
<添削前>
世帯ごとで申請するなどという決まりはなく「ローンをそれぞれで負担している場合」、それぞれで申請ができるため、申請が受理されると家計にとって大きな支えになることが期待できる制度でもあります。
<添削後>
申請は世帯単位でなく、個人単位で行います。申請が受理されると、家計にとって大きな支えになります。
削る前の文章も、意味が伝わらないわけではありません。
ですが、もう少しスッキリさせてあげた方が読み進めやすくなります。
- 世帯ごとで申請するなどという決まりはなく
- 「ローンをそれぞれで負担している場合」、それぞれで申請ができるため
→ていねいに伝えようとし過ぎて、「つまりどういうこと?」と、逆に意味が伝わりづらくなっている印象です。
- 申請が受理されると家計にとって大きな支えになることが期待できる制度でもあります
→「期待できる制度でもあります」はなくても問題ありませんよね。
最初は何も考えずに、思っていることをそのままアウトプットしていいと思います。
その次に「ムダを削れないか?」「重複している表現はないか?」といった視点で読み返し、文章をスリムにしてあげるよう心がけるといいですね。
個人的には「ムダを削ぎ落とす視点を持つこと」が、文章上達において一番インパクトのあるテクニックだと感じています。
2.一文が長くなったら区切る
一文を見返して「区切れないか」を考えましょう。
<添削前>
Aくんは人と話すことが苦手だし、うっかりミスもあるし、内向的だが、ここ最近は連日商談を成立させ、頼もしい存在になってきた。
<添削後>
Aくんは内向的で、人と話すことが苦手。うっかりミスをすることもある。ところが最近、連日商談を成立させ、頼もしい存在になってきた。
一文自体はそれほど長くありませんが、「だし、」「あるし、」「だが、」とダラダラと長く続いています。
「内向的」と「人と話すことが苦手」は似たような意味合いなので、順番を入れ替えています。
<添削前>
先日A社の希望を伺ってから概要を説明して、それらを踏まえた上で先方がおっしゃるには、今すぐにでも購入したいとのことでしたが、予算次第では内容を見直して再見積もりを依頼するかもしれないと話していました。
<添削後>
先日A社の希望を伺って、概要を説明してきました。それらを踏まえた上で先方がおっしゃるには、今すぐにでも購入したいと考えているようです。ですが、予算次第では内容を見直して再見積もりを依頼するかもしれないと話していました。
一文が長くなると意味を理解しにくくなります。
すると、意味を理解するために何度か読み返さないといけなくなります。
長くても一文は60文字程度におさめるようにして、そこからさらに「ここは区切った方が読みやすいのではないか」を考えるといいです。
3.同じ文末を続けない
「です。」「です。」「です。」はリズム的に変ですよね。
「です。」「よね。」「とのこと。」僕はこのような感じで、語尾を使い分けてます。
基本的には敬体で、言い切りの場面や、リズム的に取り入れても変じゃないところには常体を用いてる感じです。
あとは「意味は変わらないまま、他の言い回しがないか?」を考えます。
すると「コッチの方がスッキリじゃん」ってことはよくあります。
4.難しい漢字は使わない
あまり一般的でない漢字や、漢字にする必要のない言葉はひらがなにしましょう。
- 所謂→いわゆる
- 予め→あらかじめ
- 紛らわしい→まぎらわしい
- 所以→ゆえん
- 容易い→たやすい
- 先ず→まず
- 弄る→いじる
もっというと、難しい言葉は使わないほうがいいですね。
昔は僕も気にせずやってしまってた時期もありましたが。。。
難しい言葉を使うと、難しい人だと思われるかもしれません。笑
というよりも、目的は「相手に理解してもらうこと」なので、相手が理解しにくい表現はやめておきましょう。
こちらのブログで大変分かりやすくまとめてくれてますので、ぜひチェックしてみてください。
補足ですが、WEBライティングはコンテンツの質が重要です。
「SEO的には専門用語を用いた方が良い」とも言われています。
専門用語を使うとSEOには有利だけど、ユーザーは分かりにくい…
この対立する課題に関しては、目的をもって実施するしかないかなと。
- SEOで順位を狙っていきたい記事は、専門用語を使う
- SEOで順位を気にしない記事は、専門用語を使わない
ただ、前者の場合であっても、基本的には相手にとって分かりやすい表現を心がけましょう。
5.必ず主語を入れる、相手が聞き返さなくて済むか? を想像する
会話では主語を抜かしても意味が分かる場合も多いのですが、文章に主語が入っていないと意味が伝わらないことがあります。
<例①>
データAはバラバラになっていますが、そのまま使いましょう。
これは僕が仕事をしている中で実際にチャットであったやり取りです。
僕はこのメッセージに対して…
「『データAと、参照先のデータBの順番はバラバラになっているけど、そのまま使いましょう』ということであっていますか?」と聞き返しました。
主語がないと前提(何を指しているのか)が分からないのです。
すると、相手に「この解釈であっていますか?」と聞き返さなくてはなりません。
「相手が聞き返さなくても済むか?」を考えてからメッセージを送れば、このひと手間はお互いに不要だったでしょう。
<例②>
- ✕:仕事を辞めたいと相談を受けた
- ◯:Aくんから仕事を辞めたいと、私は相談を受けた
- ✕:FAXしておいてください
- ◯:B社へ午前中にFAXしておいてください
もう僕が言うまでもないほど基本中の基本ですが、5W1Hです。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
「相手がその情報を受け取ったとき、5W1Hの要素がないと意味が伝わらなくなる」
こういう場面では、適宜使うようにした方がいいですね。
6.全体のリズムを意識する
スムーズに読み進めてもらうためのテクニックです。
すべてを言語化するのは難しいのですが(手間的に)、一例を上げてみましょう。
「の」の連続をさける
<添削前>
Aくんの彼女の好きな歌の曲名は浅川マキの『時代に合わせて呼吸をするつもりはない』です。
<添削後>
Aくんの彼女が好きな曲名は、浅川マキの『時代に合わせて呼吸をするつもりはない』です。
「の」の活用は一文内で2回までにするといいでしょう。
口語体を用いる
ブログやSNSは自分以外の第三者も目にする公の場。
無意識的に教科書どおりのカタい文章になることも多いです。
- 会話:「してた」
- 文章:「していた」
- 会話:「そうなんですか」
- 文章:「そうなのですか」
会話と文章を比較するとこのようになりますよね。
恐らく、教科書的にいうと「『してた』は『していた』にすべき」なんだと思います。(分かりませんが。笑)
でも、WEBライティングは読了してもらうことが大切です。
カタくておもしろみのない文章だと、疲れて途中で離脱しちゃうんですよね。
それに対する一つの手段として、口語体を用いる方法があります。
ターゲットによるんだろうけど、良いお客さんとお仕事したい人にとっては、コピーライテイングよりも、口語体であたかもその人が喋ってるような文章の方が断然響くんじゃないかな。
コピーライテイングをコピーライテイングだとわかる人がもうたくさんいるので、どんどん意味無くなってる気がする。
— シノブ ダイスケ (@ikid_shinobu) April 11, 2019
あえて崩すと言いますか。
話し言葉のほうが読み進めやすいと感じませんか?
「相手にとって伝わりやすい文章」「相手に読了してもらう」を指針とするなら、教科書的な表現にとらわれる必要はありません。
…とか言っておきながら、、、
このテクニックは、僕も最近意識するようになりました。
昔の記事をみていただくと分かりますが、実にカタくてまったくおもしろみのない仕上がりになっていると思います。笑
統一も徹底もしてませんが、そのくらい肩の力を抜いた感じで取り組んだほうがいいのではないかなと。
教科書的な正しい文章を心がけることを気にしない方が書くのも楽ですし、相手も読み進めやすいと思います。
相手のことを想像して文章を作りましょう
とても簡単でしたが、僕が文章作成時に心がけているテクニックを紹介しました。
教科書的なことは全然分かりませんし、先にお伝えした通り自分の文章が上手とも思っていません。
けど、日常的に文章作成&添削をしているので、それなりに使える技術だとは思います。
コンテンツにはぜひ情熱を注いで欲しいですね!
僕がお客さんとやり取りするときは、事前に以下のようなことをヒアリングします。
- 創業ストーリー
- 開発秘話
- ミッションやビジョン
- 実現したいこと
- 経営方針
- これまでの取り組み
- 誰の(誰に)、何を、どのように解決するか(どう伝えるか)?
クライアントさんと色んな情報を共有して、コンテンツ制作時の題材にします。
ホームページで文章を作成する上では、以下のようなことが大切です。
- 相手の欲しい情報を用意する
- 相手に自社サービスの価値を伝える
- 相手に行動を起こしてもらう
- SEOで順位を上げていく
これらを実現していくのは、中々大変な作業です。
でも、WEBサイトは言葉で相手に働きかけなければなりません。
とすると、いかにコンテンツが重要かがお分かりいただけるのではないでしょうか。
コンテンツ制作ならお気軽にご相談下さい^^